Osaka Metro 四つ橋線のホームドア:本格導入タイプ

タイプ 腰高式
メーカー 京三製作所
開閉方式 トランスポンダ式連携
停止位置許容範囲 【推定】±650mm(TASCあり)
開口部幅 【推定】2,600mm
非常脱出ドア 開き戸式(各号車連結部)
支障物検知センサ 光電センサ(一部3Dセンサ)

Osaka Metro四つ橋線では、2021年度にホームドアが先行導入された西梅田駅・大国町駅を除く9駅でのホームドア本格導入が2023年度から開始されました。そして2025年3月の住之江公園駅を以てOsaka Metro8路線目[1]南港ポートタウン線(ニュートラム)を含む。となるホームドア全駅整備を達成しています。

これら本格導入駅で採用されたタイプは先行導入駅のタイプとメーカーが異なり、のちに中央線・谷町線でも標準タイプとして採用されています。また、当初は車両側のホームドア対応改造が完了するまでの暫定措置として開閉ともに車掌による手動操作で運用されていました。

1 ホームドアの仕様

先行導入タイプのメーカーは日本信号だったのに対して、本格導入タイプのメーカーは京三製作所となりました。とはいえ、開口幅などの基本仕様は先行導入タイプと特に変わっておらず、一見しただけでは違いがほぼ分かりません。

手前:車両連結部の筐体
奥:車両ドア間の筐体
扉の断面形状が異なる
右:標準の扉
左:車両連結部に収納される扉
透過ガラスのサイズなども異なる
ホーム側から見た車両ドア間の筐体
ホーム側から見た車両連結部の筐体
線路側から見た車両ドア間の筐体
線路側から見た車両連結部の筐体

構造面では2019年度に整備された谷町線東梅田駅の同社製ホームドアと類似点が多く、各号車連結部の筐体には開き戸式の非常脱出ドアが設けらており、その部分に収納される扉のみ断面形状や透過ガラスの面積などが異なる独特な構造をしています。

筐体がセットバックされている箇所は安全性向上のため3Dセンサを採用

各開口部の線路側に設けられている支障物検知センサは2点の光電センサを基本としていますが、乗務員出入りスペース確保のため筐体がホーム内側にセットバックされているホーム最前部・最後部の開口部は3Dセンサ、隣の開口部は光電センサを3点に増やして安全性を高めています。これも谷町線東梅田駅タイプと共通です。

車掌用開閉操作盤

車掌用開閉操作盤は先行導入タイプと同じく光電センサの光路に手をかざすと開閉操作が行えるタイプです。なお、現在は後述のように車両ドア開閉操作と連携するシステムなので、通常使用することはありません。

2 ホームドアの開閉方式

2.1 現在の開閉方式

奥:停止位置までの距離情報を送信する地上子
手前:停止位置直下の地上子

現在の四つ橋線のホームドア開閉方式は、トランスポンダを用いた情報伝送により車両ドア開閉操作と同期するシステムが採用されています。6号車(西梅田方先頭車)の床下に設置された車上子と線路上に設置された地上子がピッタリ重なることで情報伝送が可能になります。

また、現在の開閉方式への変更と合わせてTASC(定位置停止装置)も導入されました。

2.2 開閉方式の変遷

かつては車両側がホームドア連携に対応していなかったため、先行導入駅では停止位置前方に設けられたセンサで列車の定位置停止を検知して自動開扉、閉扉は車掌による手動操作で行う方式が採用されていました。しかしその一方、本格導入駅では連携化までの暫定措置として定位置停止検知センサを設けず、開閉ともに車掌による手動操作で運用されました[2]同時期に先行導入駅でも自動開扉機能が停止。ただし定位置停止検知センサは2025年12月末時点で残存。

その後、車両側のホームドア連携・TASC対応改造および地上側の機器新設が完了したことから、ホームドア全駅整備完了後の2025年5月下旬ごろより現在のトランスポンダ式連携およびTASCの使用が開始されました。

3 おわりに

冒頭で述べた通り、本タイプはのちに中央線・谷町線でも標準タイプとして採用されており、中央線は2024年度中に全駅整備が完了、残る谷町線も2025年度中の全駅整備が予定されています。車両連結部に収納される扉のみ形状が異なる少々いびつな構造は他路線でも変わっておらず、何よりもスピーディーな整備を優先した姿勢の表れのように感じます。

出典・参考文献

脚注

References
1 南港ポートタウン線(ニュートラム)を含む。
2 同時期に先行導入駅でも自動開扉機能が停止。ただし定位置停止検知センサは2025年12月末時点で残存。

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