JR東日本 中央・総武線各駅停車のホームドア:スリットフレームホームドアの仕様(従来型組み合わせ)

タイプ 腰高式
メーカー JR東日本メカトロニクス・三菱電機
開閉方式 トランスポンダ式連携
停止位置許容範囲 ±350mm(TASCあり)
開口部幅 一般部 2,000mm
1・10号車大開口部 2,900mm
非常脱出ドア 開き戸式(各号車連結部)
支障物検知センサ 3Dセンサ

JR中央・総武線各駅停車の西船橋駅では、2021年度に1・4番線で従来型ホームドアが整備された一方、主に当駅始終着列車が使用する2・3番線では2025年度に従来型よりも軽量な「スリットフレームホームドア」が整備されました(2025年11月14日稼働開始)。スリットフレームホームドアは2024年度から導入が始まった新型ホームドアで、中央・総武線各駅停車の駅としては初めての採用でした。

現行車両と今後導入が見込まれる次世代型車両で先頭車ドア位置が異なることを考慮して、当該箇所に限り従来型ホームドアを組み合わせて設置しているのが特徴です。同年度には四ツ谷駅でも同仕様のスリットフレームホームドアが整備されています。

1 ホームドアの仕様

1.1 基本仕様

スリットフレームホームドアは、従来型ホームドアと同等の安全性を維持しつつ、扉部分や戸袋部分にスリット状の開口部を設けることで重量および風荷重の低減を図っています。また、本タイプより前に開発された「スマートホームドア」とは違い、従来型と構造や制御システムに互換性を持たせており、従来型と組み合わせて設置することも可能です。

当記事で紹介するホーム最前部・最後部を除いた箇所の基本仕様は従来と変わっていません。基本仕様については別記事をご覧ください。

1.2 最前部・最後部の従来型大開口部

E231系と次世代型車両の先頭車ドア位置の違い
※イメージ図は従来型ホームドア
長尺扉のみ従来型とした1・10号車の大開口

同線のホームドアに共通する仕様として、1号車1番ドア・10号車4番ドアに限り幅2,900mmの大開口となっています。これは、現在同線で活躍しているE231系0番台・500番台に対して、将来導入が予想されるE235系などの次世代型車両は先頭車ドア位置が異なるためです。

一方、スリットフレームホームドアは長尺や多段式の扉に対応していません。ですが、前述の通り従来型と互換性があることを活かして、当該箇所のみ従来型の長尺扉を採用することでドア位置の違いに対応しました。なお、同年度にスリットフレームホームドアが整備された京浜東北線・横浜線の東神奈川駅2・3番線でも従来型を組み合わせた設置方法が採用されており、同線はそれに次いで2例目となっています。

2 ホームドアの開閉方式

中央・総武線のホームドア開閉方式は、山手線などと同じくトランスポンダ装置を用いた送受信により車両ドア側の開閉操作と連携するシステムが採用されています。列車が±350mmの停止許容範囲内に停止すると、10号車(三鷹方先頭車)に搭載された「ホームドア車上子」と線路側に設けられた「ホームドア地上子」がピッタリ重なって情報の送受信が可能になります。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

3 おわりに

同線のホームドアに大開口が必要な理由である新車導入の可能性については、山手線E235系のうち数編成を中央・総武線に転用する計画が数年前から明らかとなっています。2026年2月に公開された労働組合の資料によると、2026年度中にも転用改造が開始される見込みで、この構造がついに役立つことになります。

一方、JR東日本の2026年度ホームドア整備計画によると、同線における東京メトロ東西線との直通運転区間(中野駅~三鷹駅間および西船橋駅~津田沼駅間)でもホームドア整備が開始され、いずれの駅もスリットフレームホームドアが採用される予定です。同区間ではメトロ車両の特殊なドア配置にも対応した開口幅を確保する必要があり、どのような仕様になるのか注目されています。

出典・参考文献

脚注

コメントする