都営地下鉄 三田線のホームドア:基本情報
現在の整備率
100%
(24駅50ホーム)
※東京メトロが管轄する白金高輪駅・白金台駅および東急電鉄が管轄する目黒駅は除いて計上
都営地下鉄三田線のホームドアは、ワンマン運転およびATO(自動列車運転装置)による自動運転を開始するにあたっての安全対策として、2000年度に全24駅で整備されました(当時はホームゲートと呼称)。これは全国初となる営業中の路線(=新規開業路線ではない)における本格的なホームドア導入でもありました。
そして設置から20年弱が経過した2019年、ホームドア本体の老朽化が進んできたことや、列車の編成両数を6両編成から8両編成へ増強するための対応が必要になったことから、全国初となる営業中の路線におけるホームドア全面更新が行われることになりました。この更新工事は2022年6月までに全24駅で完了し、同月より8両編成の運転が開始されています。
目次
整備状況
駅 | 整備 状況 | ホーム数 | 設置済み ホーム数 | 稼働開始年度 |
---|---|---|---|---|
(I27)西高島平駅 | ● | 2 | 2 | 2000年度:1代目が稼働開始 2019~2022年度:2代目に更新 |
(I26)新高島平駅 | ● | 2 | 2 | |
(I25)高島平駅 | ● | 4 | 4 | |
(I24)西台駅 | ● | 2 | 2 | |
(I23)蓮根駅 | ● | 2 | 2 | |
(I22)志村三丁目駅 | ● | 2 | 2 | |
(I21)志村坂上駅 | ● | 2 | 2 | |
(I20)本蓮沼駅 | ● | 2 | 2 | |
(I19)板橋本町駅 | ● | 2 | 2 | |
(I18)板橋区役所前駅 | ● | 2 | 2 | |
(I17)新板橋駅 | ● | 2 | 2 | |
(I16)西巣鴨駅 | ● | 2 | 2 | |
(I15)巣鴨駅 | ● | 2 | 2 | |
(I14)千石駅 | ● | 2 | 2 | |
(I13)白山駅 | ● | 2 | 2 | |
(I12)春日駅 | ● | 2 | 2 | |
(I11)水道橋駅 | ● | 2 | 2 | |
(I10)神保町駅 | ● | 2 | 2 | |
(I09)大手町駅 | ● | 2 | 2 | |
(I08)日比谷駅 | ● | 2 | 2 | |
(I07)内幸町駅 | ● | 2 | 2 | |
(I06)御成門駅 | ● | 2 | 2 | |
(I05)芝公園駅 | ● | 2 | 2 | |
(I04)三田駅 | ● | 2 | 2 |
タイプ・仕様
1代目のホームドアは日立製作所製で、一部区間で線路を共有する東京メトロ[1]当時は営団地下鉄。南北線のフルスクリーン式ホームドアではなく、国内の普通鉄道[2]モノレールや新交通システムおよび新幹線を除く鉄道路線。では初めて腰高式が採用されました。これは営業中の路線におけるフルスクリーン式の設置は難しいことと、技術の進歩により腰高式のサイズにも駆動装置を収められるようになったためです。
2代目のホームドアも腰高式ですが、メーカーが京三製作所に変わりました。開口幅などの基本寸法は1代目とほぼ変わっていない一方、扉部分にガラス透過部を設けることで視認性を高め、一部箇所に非常脱出ドアを設けるなど安全性も強化されています。
開閉方式・取り扱い
三田線のホームドア開閉方式は、トランスポンダを用いた送受信によって車両ドアとホームドアを同期するシステムが採用されています。列車が±350mmの停止許容範囲内に停止すると、西高島平方先頭車に搭載された「車上子」と線路側に設けられた「地上子」がピッタリ重なって情報の送受信が可能になります。
出典・参考文献
- 都営浅草線及び三田線ホームドア工事のお知らせ | 東京都交通局
- 都営三田線において8両編成の新型車両「6500形」の運行を開始します|東京都交通局
- 都営三田線におけるホームドアの更新|東京TECHブログ(東京都技術会議)
- 東京都交通局信号通信課設備改良係「都営三田線へ設置するホームゲート(可動式ホーム柵)」『Subway = 日本地下鉄協会報』1999.05、日本地下鉄協会、p.41~46
- 岡本 誠司「都営三田線ワンマン運転化に向けたホームゲート設置」『R&M : Rolling stock & machinery』2000.9、日本鉄道車両機械技術協会、p.21~25