2021年8月10日
2024年3月17日

都営地下鉄 浅草線のホームドア:基本情報

現在の整備率

100%

(19駅40ホーム)

※京成電鉄が管轄する押上駅は除いて計上

都営地下鉄浅草線のホームドアは、東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて2019年度に新橋駅・大門駅・三田駅・泉岳寺駅の4駅で先行整備されました。その他の各駅では2021年度から整備が始まり、2023年11月の西馬込駅を以て全駅整備が完了しています。京成電鉄が管轄する押上駅も2023年度に整備が完了し、都営地下鉄4路線におけるホームドア整備率100%を達成しました。

浅草線では車両ドアに貼付したQRコードによって開閉を制御する「QRコード式制御システム」を開発・導入したことで車両改修に掛かるコスト・期間が大幅に抑えられました。また、世界的な半導体不足の影響によりホームドア本体の製造に遅れが出たものの、本体設置後の試験手順見直しや複数駅での同時施工といった工夫により早期の整備完了を実現しています。

整備状況

整備
状況
ホーム数設置済み
ホーム数
稼働開始年度
(A01)西馬込駅222023年度
(A02)馬込駅222023年度
(A03)中延駅222023年度
(A04)戸越駅222023年度
(A05)五反田駅222023年度
(A06)高輪台駅222023年度
(A07)泉岳寺駅442019年度
(A08)三田駅222019年度
(A09)大門駅222019年度
(A10)新橋駅222019年度
(A11)東銀座駅222021年度
(A12)宝町駅222022年度
(A13)日本橋駅222022年度
(A14)人形町駅222022年度
(A15)東日本橋駅222022年度
(A16)浅草橋駅222023年度
(A17)蔵前駅222023年度
(A18)浅草駅222023年度
(A19)本所吾妻橋駅222023年度

タイプ・仕様

浅草線のホームドアは都営地下鉄の他路線より開口幅の広いタイプが採用されています。これはTASC(定位置停止装置)等の運転支援装置が導入されておらず停止許容範囲を広く確保するため、および車種による多少のドア位置の違いに対応するためです。

開閉方式・取り扱い

浅草線は複数の鉄道事業者と相互直通運転を行っており、編成両数やドア数が異なる様々な車両が乗り入れることがあるため、車両の改修を必要とせず簡単・低コストにホームドアを制御できるQRコードを用いたホームドア制御システムが採用されています。無線装置で車両ドアとホームドアを連携する従来方式と比べて車両の改修費は約20億円から約270万円へと劇的なコスト削減を実現したそうです。

なお、押上駅においては都営側の発着時もQRコード式ではなく、京成電鉄側の地上完結型連携システムによって開閉します。京成電鉄の開閉方式についてはこちらで紹介しています。

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出典・参考文献

脚注