2023年6月30日
2024年3月19日

小田急電鉄のホームドア:基本情報

2024年3月2日時点の整備率

17%

(10駅32ホーム/70駅192ホーム)

※代々木上原駅2・3番ホームは含んで計上
※新宿駅1番ホーム(現在未使用)・小田原駅11番ホーム(箱根登山鉄道ホーム)は除いて計上

小田急電鉄のホームドアは、2012年度に新宿駅地上4・5番ホームで初めて整備されました。2018年度からは代々木八幡駅を皮切りに本格導入が始まり、2022年度には初のロマンスカー対応大開口ホームドアが本厚木駅下りホームに設置されています。

現時点でまだ設置駅は少ないものの、駅によってホームドアのタイプ・仕様は多岐にわたります。また開閉方式も駅や車種によって異なっており、登戸駅などではQRコードを用いたホームドア自動開閉制御システムが導入されています。

今後は国が創設した「鉄道駅バリアフリー料金制度」を活用することで、2032年度までに小田原線新宿駅~本厚木駅間の全駅および江ノ島線中央林間駅・大和駅・藤沢駅への整備完了を目指すとしています。2023年度は新たに本厚木駅3・4番ホームと町田駅で整備されました。

整備状況

整備
状況
ホーム数設置済み
ホーム数
稼働開始年度
(OH01)新宿駅942012年度:地上4・5番ホーム
2021年度:地下8・9番ホーム
(OH04)代々木八幡駅222018年度
(OH05)代々木上原駅442019年度[1]2・3番線は東京メトロによる整備事業。
(OH06)東北沢駅222019年度
(OH07)下北沢駅442018年度:地下1階ホーム
2020年度:地下2階ホーム
(OH08)世田谷代田駅222019年度
(OH09)梅ヶ丘駅222019年度
(OH18)登戸駅442020年度:1・2番ホーム
2021年度:3・4番ホーム
(OH27)町田駅442023年度
(OH34)本厚木駅442022年度:1・2番ホーム
2023年度:3・4番ホーム

タイプ・仕様

設置時期や駅ごとの環境・条件によってタイプや仕様が大きく異なっています。特に本厚木駅・町田駅のロマンスカー対応大開口ホームドアは、ロマンスカーと一般型車両のドア位置の違いに対応するため、最大4m超の大開口をはじめ非常に複雑な構造をしています。

代々木上原駅2・3番ホームのタイプはこちらで紹介しています。

開閉方式・取り扱い

車両側への改修を不要とするため、地上側のセンサ等で列車を検知してホームドアを制御するシステムが採用されています[2] … Continue reading。ただし駅・ホームによって開閉方式や制御システムの仕様は異なっており、登戸駅以降の設置駅ではQRコードを用いたホームドア自動開閉制御システムも導入されていますが、それ以前の設置駅へは今のところ拡大されていません。

一方、ロマンスカーはQRコード式システムの対象ではなく、車掌がリモコンを使って手動操作します。また、大開口ホームドアを用いてもすべてのドア位置に対応することは困難だったため、一部車種の4号車と7号車は締め切り扱いとなりました。

東京メトロ千代田線内におけるロマンスカーMSE発着時の取り扱いはこちらで紹介しています。

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主な沿革

  • 2012年
    • 9月30日:新宿駅地上急行ホームの4・5番ホームで同社初のホームドアが稼働開始。
  • 2019年
    • 3月16日:代々木八幡駅の新ホームが使用開始。当初からホームドアが設置される。急カーブのため上り2番ホームには可動ステップも設置。
  • 2021年
    • 3月7日:登戸駅1・2番ホームのホームドアが稼働開始。同社初のQRコードによるホームドア自動開閉制御システムが導入される。
  • 2022年
    • 11月15日:本厚木駅ホームドア設置に先駆け、ロマンスカーEXE・MSEの一部号車のドアが締め切り扱いとなる。
  • 2023年
    • 2月18日:本厚木駅1・2番ホームのホームドアが稼働開始。初めてロマンスカーに対応した大開口ホームドアが採用される。

出典・参考文献

脚注

References
1 2・3番線は東京メトロによる整備事業。
2 東京メトロ千代田線直通列車が発着する代々木上原駅2・3番線に限っては、千代田線内と同じくトランスポンダを用いた送受信によって車両ドアとホームドアの開閉を同期する。