Osaka Metro 今里筋線のホームドア:現行タイプ

| タイプ | 腰高式 |
|---|---|
| メーカー | 三菱電機・三菱重工業 |
| 開閉方式 | トランスポンダ式連携 |
| 停止位置許容範囲 | ±350mm(TASCあり) |
| 開口部幅 | 2,000mm |
| 非常脱出ドア | なし |
| 支障物検知センサ | 光電センサ |
Osaka Metro今里筋線は大阪市交通局時代の2006年12月24日に開業し、安全性向上のため開業当初から全駅に可動式ホーム柵(以下:ホームドア)が導入されています。南港ポートタウン線(ニュートラム)を含めた大阪市交通局全体では2路線目、大阪市営地下鉄としては初のホームドア導入でした。
目次
1 ホームドアの仕様

ニュートラムのホームドアは天井近くまでを覆うフルスクリーン式ですが、同線のホームドアは2000年代以降の主流である腰高式が採用されました。メーカーは三菱電機および三菱重工業です[1]2016年度の随意契約結果によると、三菱電機・三菱重工交通機器エンジニアリングの2社に点検業務が委託されている。。
同線は当初からTASC(定位置停止装置)が導入されているため、ホームドア開口幅は車両ドア(1,300mm)にTASC停止精度(350mm)を加えた2,000mmです。
デザイン面では、扉部分に透過ガラス部が設けることで閉塞感を軽減し、また全体の塗装色を暖かみのある色とすることでホーム全体のデザインと調和させています。

最前部のみ斜めに配置されている
同線の車両は1両あたりの車体長約15m・片側3ドア構造のため、ホームドアもそれに合わせた仕様となっています。筐体は左右の扉ごとに分割された構造で、扉は一直線上に収納されます。また、1ホームにつき1か所の車両連結部筐体には駅係員操作盤と非常停止ボタンが内蔵されています。
各開口部の線路側には、支障物検知用の光電センサが3点、非常開スイッチが片側1か所に設けられています。ホーム最前部の筐体は乗務員出入りスペース確保のため斜めに配置されており[2]折り返し可能駅のみ両側とも斜めに配置。、その箇所のみ光電センサの数が5点に増やされています。

筐体の線路側に貼付されている駅名標は路線のラインカラーではなく、今里駅はブラウン、緑橋駅はグリーンなど、駅ごとに異なるカラーが選定されています。

筐体上部には各開口ごとの開閉状態等を示すLED表示灯が設けられており、開扉状態の間は赤色に点灯します。プリズムにより遠くからでも確認しやすくなっているのが特徴です。

奥には乗務員用出入り用の開き戸がある
最前部には乗務員操作盤が設けられています。なお、後述するように同線のホームドアは車両ドアの開閉操作と連携するシステムなので、通常この操作盤は使用されません。
2 ホームドアの開閉方式
今里筋線のホームドア開閉方式は、トランスポンダ装置を用いた送受信により車両ドア側の開閉操作と連携するシステムです。列車が±350mmの停止許容範囲内に停止すると、1号車(今里方先頭車)に搭載された車上子と線路側に設けられた地上子がピッタリ重なって情報の送受信が可能になります。

左:TASC距離補正用の無電源地上子(T3地上子)
同線は鉄輪式リニアモーター方式を採用しており、左右レール間の中央にはリアクションプレートが敷設されているため、地上子・車上子は設置場所は端に寄せられています。


列車がホームを離れると消灯
同線はワンマン運転を行っているため、各駅の停止位置前方には運転士がホームを監視するためのミラーが設けられています。また、同じく停止位置前方の「出発指示合図表示器」がホームドアの開閉状態・出発指示合図・戸閉タイミングなどを運転士および駅係員に伝達します(上部の緑▼は出発反応標識)。
3 おわりに
今里筋線のホームドア導入を皮切りに、2010年以降は長堀鶴見緑地線や千日前線などの既存路線でも順次ホームドアの整備が始まります。また、今里筋線では車両とホームの隙間・段差が既存路線よりも縮小されており、他路線でもホームドア整備とあわせて同様のバリアフリー化が行われていきました。
出典・参考文献
- 今里筋線設備説明|Osaka Metro
- 随意契約結果(業務委託)|Osaka Metro
- 喜多 玲匡「大阪市営地下鉄第8号線(今里筋線)可動式ホーム柵」『鉄道と電気技術』Vol.18-No.2、日本鉄道電気技術協会、2007年、p35-38
- 北野 公一、玉村 直忠、喜多 玲匡「長堀鶴見緑地線可動式ホーム柵の概要」『Cybernetics : quarterly report』Vol.16-No.2、日本鉄道技術協会、2011年、p4-8

