広島電鉄 3100形3101号「宮島線直通色」に復元されて運転開始

2022/10/04 市役所前~鷹野橋にて

2022年10月4日、広島電鉄宮島線の開業100周年を記念して、3100形3101号が往年の「宮島線直通色塗装」に復元されて営業運転を開始しました。

広島電鉄では、今年8月22日に現在の宮島線広電西広島駅~草津駅間が開業100周年を迎えたことを記念して、記念グッズの販売や銚子電鉄とのコラボ企画などが行われています。「直通色」の復元もその一環で、宮島線の現役車両としては最古参の3100形3101号が選ばれました。

かつては一般的な鉄道車両で運行されていた宮島線が、市内線(路面電車)との直通運転を開始したのは1958年のことです。この時、市内線~宮島線を直通する路面電車タイプの車両に施された塗装が、オリエントピーチにベネチアンレッドの帯を巻いた通称「直通色」でした[1] … Continue reading

2022/10/04 原爆ドーム前にて

1961年に登場した3100形[2]2連接型の2500形として製造され、1985年に3連接型へ改造。も以前は直通色でしたが、1988年に当時の最新型車両だった3700形と同一の「ぐりーんらいなー」塗装に変更されます。その後も直通色のままだった2000形は2009年に引退、1998年ごろに市内線へ転属してからも直通色を維持し続けた3000形は昨年ついに廃車になり[3]現在は全面広告ラッピング車の3003号のみ残っている。、これで直通色をまとう営業用車両は消滅していました。つまり、直通色自体の復活は1年ぶり宮島線で直通色が復活するのは13年ぶり3100形の直通色は34年ぶりとなります。

広電Webサイトによると、3101号リバイバル塗装の運行期間は “当面の間” とされています。また、宮島線開業100周年記念事業の期間は来年3月までですが、その後も宮島線全線開通100周年を迎える2031年2月頃まで継続的な取り組みを実施予定とのことです。

出典・参考文献

脚注

References
1 宮島線内では、従来からの「高床車」と出入口にステップがある路面電車タイプの「低床車」が混在するため、各駅に高いホームと低いホームが設けられた。「直通色」はどちらのホームに止まるかを区別しやすくする意味合いがあったという。
2 2連接型の2500形として製造され、1985年に3連接型へ改造。
3 現在は全面広告ラッピング車の3003号のみ残っている。

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