筑肥線ホームドア設置に向けて?車両改造進む

運転台パネル上部にドアスイッチが増設された福岡市交通局1000N系第13編成

JR九州は、2017年11月から筑肥線の九大学研都市駅で実証実験を行った「軽量型ホームドア」を2020年度中に下山門駅~筑前前原駅間の全駅へ設置することを決定しており、既に複数の駅で工事が開始されています。一方、筑肥線を走るJR九州と福岡市交通局の車両で、運転士用のドアスイッチを増設する工事が行われており、これも筑肥線ホームドア設置に関係するものだと思われます。

ドアスイッチの拡大写真
既存の地下鉄線内で使用するドアスイッチ

福岡市交通局1000N系の運転台パネル上部に新しく設置されたドアスイッチ。つまんで左右に回すこのタイプのスイッチは、JR九州管内のワンマン運転を行っている他線区車両で多く使用されています。しかしながら、運転台の別の場所には地下鉄線内のワンマン運転時に使用するドアスイッチが元から存在しています。形状は異なるものの、つまんで左右に回すという点では同じタイプです。

また、2019年1月に小倉工場を出場してから最近まで長らく運用から外れていた303系K03編成にも、同じく運転台パネル上部にドアスイッチが増設されています。なお、現時点でこのドアスイッチ増設工事は地下鉄車の方が早く進んでおり、JR車で完了しているのはこのK03編成のみです。

また、K03編成には他にも大きな改造が行われていたので、別記事で詳しく紹介しています。

参考:筑肥線筑前前原駅以西で活躍する103系1500番台の運転台。同様のワンマンドアスイッチがあります。

わざわざ地下鉄線内用とは別にJR仕様のドアスイッチが設置されたということは、「JR筑肥線内でワンマン運転を行おうとしている」可能性が高いのではないでしょうか。しかもこの改造が一番進んでいるのが2023年度以降に更新[1]新型車両への置き換えと思われる。が計画されている1000N系だということは、2020年度のホームドア設置完了後早い段階でワンマン運転が開始されるのかもしれません。

また、JR九州は早ければ今年度中にも自動運転の実現に向け試験運行を目指していることも明らかになっており、これら筑肥線内の動きと関連性があるのかどうかも気になります。

出典・参考資料

脚注

References
1 新型車両への置き換えと思われる。

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