2020/08/22 JR筑肥線ホームドア設置工事状況

JR九州は、2017年11月から筑肥線の九大学研都市駅にて実証試験を行った「軽量型ホームドア」を、2020年度中を目標に筑肥線下山門駅~筑前前原駅間の全ての駅に設置することを決定しています。

当サイトでは2019年4月8日にホームドア設置予定の6駅を訪問した際の状況をお伝えしましたが、前回から1年以上が経過した2020年8月22日に再び状況を観察したので、前回から大きく変化した点を中心にお伝えします。

1 各駅の工事状況

(JK08)筑前前原駅

1番のりば5号車付近
床面に開けられた設置ベースおよび配線用の開口
横桁に開いた2つの穴はケーブルルートに充てられる
4番のりば唐津方先端付近

2面4線のホーム全てで補強用の桁を新設する工事が完了した模様です。その桁新設の順番が最後だったと思われる1番のりばではホーム縁端の床タイルが唐津方から順に5両目付近まで敷設が進んでいました。

桁新設とその後のホーム床面処理が完了している2・3番のりばでは、ホームドア筐体固定用の設置ベースおよび配線用の開口が既に開けられているようでした。4番のりばも桁新設は完了していましたが、床面の削孔はこれからのようです。

(JK07)糸島高校前駅

2019年3月に開業した糸島高校前駅は、開業時点から床面に何らかのホームドア設置準備がされている状態でした。昨年の取材時には構造をよく理解できなかったこの準備部分を改めて観察すると、削孔した部材をくり抜かずはめたままの状態にしているように見えます。

1番のりば姪浜方先端には「ホームドア・ITV分電盤」
2番のりば唐津方先端には「ITV分電盤」

ホーム上には昨年との大きな変化は見られませんでしたが、ホーム下のケーブルラックには配線類が乗せられており、上下ホームとも先端付近には分電盤が設置されていました。分電盤の設置箇所と名称は次の通りです。

  • 1番のりば(姪浜・福岡空港方面):姪浜方に「ホームドア・ITV分電盤」
  • 2番のりば(筑前前原・唐津方面):姪浜方に「ホームドア分電盤」・唐津方に「ITV分電盤」

この設置法則は後述する下山門駅も同じでした。進行方向側に「ITV分電盤」が、そして上下ともに姪浜方に「ホームドア分電盤」があるのは今後の筑肥線の運転取り扱いを予想するヒントになるかもしれません。

(JK06)波多江駅

波多江駅は上り1番のりばの桁新設・削孔が完了、下り2番のりばは床面が覆工板で覆われている状況でした。姪浜方は僅か1m程ですがホームを延長する工事が行われています。ホームドアの総合制御盤か分電盤などを設置するスペースに充てられるのでしょうか。

(JK05)周船寺駅

周船寺駅は波多江駅とは逆に、下り2番のりばの桁新設・削孔が完了、上り1番のりばは床面が覆工板で覆われている状況でした。2番のりば削孔部の養生パネルは他駅と異なり赤色の鉄板が使用されています。同駅でも姪浜方でホームを延長する工事が行われています。写真中央下に映り込んでいるのはホーム土台に設置された「ホームドア・ITV分電盤」の上面です。

(JK04)九大学研都市駅

前述の通り、九大学研都市駅では2017年11月から軽量型ホームドアの実証実験が行われました。現在はホームドアを製造元の日本信号・音楽館からJR九州が取得し、正式な設置駅となっています。

現時点で九大学研都市駅のホームドアは開閉ともに車掌が直接ボタンを操作する方式となっています。しかし、他の駅に設置されるのに合わせて開閉が車両と連動化される可能性もあるのではと思い、ホーム頭上や線路周辺に関連する機器がないか探してみましたが、今のところそれらしきものは見当たりませんでした。

(JK03)今宿駅

今宿駅は上下ホームとも大方の工事は完了しているようで、いよいよ設置間近と言っても良いような状態でした。昨年の取材時に、前述の波多江駅・周船寺駅のようなホーム延長工事が行われていた下り2番のりばの姪浜方は、すっかりホームの一部となっていました。ですがその痕跡はハッキリと分かります。

一方同じくホームが延長された2番のりば唐津方ですが、これはこれで完成形なのでしょうか・・・?

(JK02)下山門駅

2番のりば唐津方先端
銀色のポールが立っている付近から先が新設部分
姪浜方先端
以前はこの先に数mホームが続いていた

下山門駅では上り2番のりばは約5m、下り1番のりばは約10mほど唐津方に延長する工事が行われました。これは反対側の姪浜方ホーム先端が非常に狭く、ホームドア設置によって十分な幅員を確保できなくなるためだと思われます。

姪浜方先端の非常に狭かったホームは既に解体され、現在のホーム終端部の線路側には上下ホームとも鉄柵が設置されており、ケーブルラックの配線類も準備されているという状況から、下山門駅が6駅中で最も早く本設工事が始まりそうな雰囲気を感じます。

なお、他駅ではホームドアの両端は乗務員の出入りのためホーム側にセットバックして設置されることが設置ベースの位置と点字ブロックの敷設から分かりますが、下山門駅はこれでもやはりホームが狭くなってしまうためかセットバックは設けられないようです。

2 おわりに

現在の工事状況をまとめると、ホームドア本体の搬入が近そうなのは下山門駅・今宿駅・糸島高校前駅の3駅だと推測されます。九大学研都市駅は駅コンコースから人力で搬入されましたが、駅通路や階段が狭い部分もある6駅にはどのように搬入されるのでしょうか? 

また、昨年頃から進められていた車両側の改造工事がどう関係してくるのかも明らかになる時が近そうです。

出典・参考文献

脚注

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