広島電鉄 被爆電車650形も対象に シングルアームパンタ換装ぞくぞく

2022/12/20 広電本社前にて
シングルアームパンタグラフに換装された650形652号

2022年12月中旬、被爆電車として知られる広島電鉄650形652号の集電装置が、従来のZ型パンタグラフからシングルアームパンタグラフに換装されました。営業運転には20日から復帰しています。

広電ではちょうど1年前の1900形1909号(元・京都市電)を皮切りにパンタグラフの換装がぞくぞく行われており、先月末までに1900形全15両と700形全11両および350形352号の合計27両がシングルアーム式に換装済みでした。そして今回の652号が車籍を有する650形3両[1]651号・652号が現役。653号は「被爆電車特別運行プロジェクト」の貸切専用車。の中では初のシングルアーム化です。

2022/08/10 本通~紙屋町西にて
700形701号(今年6月に換装)
2022/12/19 十日市町にて
350形352号(今年8月に換装)

パンタ換装の理由について、2025年春開業予定の駅前大橋ルートが関係しているという噂も拡がっていますが、まだ確定的な情報はありません。しかし、旧型車両をこれだけ速いペースで改造している現状を見ると、何か壮大な計画が絡んでいるのは明白です。650形もこれで当面は活躍し続けることが保証されたのかもしれません。

戦争被害の生き証人として、広島駅からの団体貸切電車に使用されることも多い650形。数年後、40パーミルの急勾配が立ちはだかる駅ビル2階の新・広島駅へと駆け上がる姿を見ることはできるのでしょうか。

出典・参考文献

脚注

References
1 651号・652号が現役。653号は「被爆電車特別運行プロジェクト」の貸切専用車。

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