JR西日本 広セキ115系の半数がワンマン運転対応改造を終える

JR西日本の山陽本線山口エリアで活躍する115系にはワンマン運転対応改造が順次施工されています。最初に施工されたN-02編成が2020年9月に出場した直後、当サイトでも主な改造内容を紹介しました。それからちょうど1年が経過した今年9月末の時点で施工済みの編成は全体の半数に達しており、いよいよワンマン運転開始に向けた動きが見えてきてもおかしくない時期となってきました。

1 2021年9月末時点の広セキ115系ワンマン化改造状況

2021/09/30 JR山陽本線徳山駅にて
左:115系広セキN-05編成
右:115系広セキN-18編成
どちらもワンマン対応化改造済み

下関総合車両所運用検修センター(広セキ)に所属する115系のうち、2021年9月末時点で確実にワンマン化改造済みが確認できている編成は23本中12本です。内訳は以下の通りで、N編成(4両編成)が19本中11本、T編成(2両編成)が4本中1本となっており、いずれも通常の検査入場と同時に改造が行われているため、施工の順序などに規則性は見られません。

N編成

  • N-01編成
  • N-02編成
  • N-03編成
  • N-05編成
  • N-07編成
  • N-08編成
  • N-10編成
  • N-17編成
  • N-18編成
  • N-19編成
  • N-21編成

T編成

  • T-13編成

N編成はN-01~N-12編成が全車3000番台、N-14編成・N-16~21編成[1]N-13編成およびN-15編成は過去の編成組み換えにより欠番。が117系からの編入車3500番台を中間に組み込んだ編成ですが、それらも今回の改造には特に関係ないようです。T編成の改造済みは今のところ1本だけですが、かつて福知山電車区在籍時に使用していたワンマン運転用の運転台機器などは現在も残されており、改造の手間が少ないため施工が後回しなのかもしれません。

2 徳山駅以東のICOCAエリア拡大準備も進行中

2021/10/03 JR山陽本線柳井駅にて
自動改札機やのりこし精算機などが設置済み

2022年春にICOCAエリアが拡大されて新たに交通系ICカードの利用が可能になる山陽本線藤生駅~徳山駅間[2]南岩国駅は現ICOCAエリア内のため利用可能。では、既に各駅で自動改札機または簡易型自動改札機の新設をはじめとした準備が進んでいます。これと車両のワンマン化改造が同時期に行われているわけですが、全編成の改造完了にはもうしばらく掛かることが予想されるので、直接の関係性があるかどうかは不明です。

3 おわりに

2021/09/30 JR山陽本線徳山駅にて
手前の115系は台車付近に、奥のキハ40系は排除器の側方にドア誤扱い防止装置のホーム検知センサが取り付けられている。

ワンマン化に向けた動きが見られるのは115系だけではありません。主に朝夕のラッシュ要員として使用されている105系の増結用先頭車やキハ47形ワンマン非対応車にもワンマン運転用機器の搭載が確認されており、もはや山口県内のJR在来線から車掌が消滅してしまいそうな勢いです。これからどんな動きが待っているのでしょうか。

出典・参考文献

脚注

References
1 N-13編成およびN-15編成は過去の編成組み換えにより欠番。
2 南岩国駅は現ICOCAエリア内のため利用可能。

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