JR西日本のホームドア:3ドア車用大阪環状線タイプ

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JR西日本の大阪環状線では、環状運転に用いられる4ドア車と和歌山・奈良方面に直通する3ドア車の快速列車が長年にわたって混在していました。これを解消するため、2016年から2019年にかけて3ドア車の新型車両323系によって4ドア車が置き換えられ、全ての一般列車が3ドア車に統一されました。

こうして今までは難しかった可動式ホーム柵(以下:ホームドア)の整備が2019年10月の京橋駅3番のりばを皮切りに順次始まり、2021年度末時点で鶴橋駅・京橋駅・大阪駅・新今宮駅1・4番のりばで設置が完了しています。なお、同型のホームドアは2018年度にJR京都線の高槻駅2・5番のりばでも設置されており、当記事ではこちらも併せて紹介します。

1 ホームドアの概要

タイプ 腰高式
メーカー JR西日本テクシア・ナブテスコ
開閉方式 開扉 自動(定位置停止検知・編成検知)
閉扉 車掌手動操作
停止位置 【推定】±1,000mm(TASCなし)
開口部幅 約3.5m
寸法 筐体 【推定】高さ1.3m×厚さ0.2m
【推定】高さ1.2m
非常脱出口 なし
安全装置 居残り検知 3Dセンサ
大阪環状線の帯は赤色
高槻駅の帯は青色

前述の通り、大阪環状線の一般列車は3ドア車に統一されたため、3ドア車に適合した一般的な腰高式ホームドアが採用されました。なお、一部区間は関空・和歌山方面の特急列車も走行しますが、現時点でホームドアが設置された駅には停車しません。

高槻駅についても、特急列車が停車する1・6番のりばには「昇降式ホーム柵」が採用されたのに対して、2・5番のりばは通常3ドア車の快速系統のみが発着するため、環状線と同型のホームドアが採用されました。

外観・構造は大阪駅6・7番のりばなどの4ドア車用ホームドアに似ていますが、約3.6mもある広い開口幅が目を引きます。4ドア車用ホームドアの中には停止許容範囲を広げるために二重引き戸式大開口タイプが採用された駅もありますが、3ドア車はドア同士の間隔が広く戸袋スペースも確保できるため、1枚扉のままで同等の開口幅・許容範囲を実現しています。

車両連結部の筐体
車両ドア間の筐体
左:車両連結部の筐体 右:車両ドア間の筐体

4ドア車用とは逆で、車両のドアピッチ的に車両連結部のほうが線路方向サイズが小さくなっており、車両ドア間のほうが左右の本体部分の間に別部材を取り付ける構造です。居残り検知センサは当初から3Dセンサのみで光電センサは省略されています。

2 ホームドアの開閉方式

ホームドアの開閉方式は以下の通りです。

  • 開扉:自動(定位置停止検知・編成検知)
  • 閉扉:車掌手動操作

JR西日本在来線のホームドア・昇降式ホーム柵は、地上側のセンサが列車の定位置停止・編成両数を検知するシステムによって自動開扉し、閉扉は車掌による手動操作で行われています。

現在の環状線一般列車は8両編成に統一されましたが、異常時などを考慮して6両編成の発着にも対応しています。また、車掌用開閉操作盤が以前の標準だった光電センサ式から低コスト化した押しボタン式に変更されたのは高槻駅2・5番のりばが最初でした。

システムの詳細は別記事で紹介しています。

在線検知センサ(右下)
編成検知センサ
車掌用開閉操作盤
大阪環状線では発車メロディ用ボタンも隣接して設置

3 おわりに

現時点で今後のホームドア整備計画に3ドア車専用タイプの設置駅は含まれていませんが、大和路線やおおさか東線でも老朽化した4ドア車を3ドア車で置き換える動きが進んでおり、3ドア車統一後には同タイプのホームドアが設置されるかもしれません。一方、大阪環状線内でも西九条駅は一部の特急「くろしお」が停車するため、やはり昇降式ホーム柵になるのでしょうか。

出典・参考文献

脚注

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