JR西日本のホームドア:3ドア車用タイプ(大阪環状線など)

タイプ 腰高式
メーカー JR西日本テクシア・ナブテスコ
開閉方式 開扉 自動(定位置停止検知・両数検知)
閉扉 車掌手動操作
停止位置許容範囲 ±1,000mm(TASCなし)
開口部幅 3,560mm
非常脱出ドア なし
支障物検知センサ 3Dセンサ

JR西日本の高槻駅2・5番のりばでは、2018年度に可動式ホーム柵(以下:ホームドア)が整備されました。同駅1・6番のりばには異なるドア位置に対応可能な「昇降式ホーム柵」が整備済みでしたが、2・5番のりばは20m3ドア車の快速系統のみが発着するホームのため、3ドア車専用の一般的なホームドアが採用されています。

一方、大阪環状線では新型車両323系の導入によって20m4ドア車が撤退し、すべての一般列車[1]特急列車を除く。が20m3ドア車に統一されたことで、高槻駅と同じ3ドア車用ホームドアの整備が始まりました。2019年度の京橋駅を皮切りに、2021年度までに鶴橋駅・大阪駅・新今宮駅1・4番のりばで設置が完了しています。

1 ホームドアの仕様

外観・構造は大阪駅6・7番のりばなどに設置された4ドア車用ホームドアと似ており、メーカーも4ドア車用と同じナブテスコだと思われまますが、約3.6mもある広い開口幅が目を引きます。強度上の都合なのか、扉のガラスは2枚に分かれていて間にピラーが入っているのも特徴です。

4ドア車用ホームドアの中には停止許容範囲を広げるために二重引き戸式大開口タイプを採用した駅もありますが、3ドア車はドアピッチ(ドア同士の間隔)が広く戸袋スペースを十分確保できるため、1枚扉のままで同等の開口幅・許容範囲を実現しています。

路線のラインカラーに準じて高槻駅の帯は青色
線路側から見た1開口分のホームドア
左:車両連結部の筐体 右:車両ドア間の筐体
※非常開ボタン表示追加前に撮影
ホーム側から見た車両ドア間の筐体
ホーム側から見た車両連結部の筐体
線路側から見た車両ドア間の筐体
線路側から見た車両連結部の筐体

車両ドアピッチとの関係上、車両連結部のほうが線路方向サイズが小さく、4ドア車用タイプとは逆で車両ドア間の筐体が駆動装置などを収めた部分どうしをパネル材でつなぐ構造となっています。

支障物検知センサは3Dセンサのみで、4ドア車用タイプではバックアップとして併用していた光電センサが省略されています。

2 ホームドアの開閉方式

ホームドアの開閉方式は以下の通りです。

  • 開扉:自動(定位置停止検知・編成検知)
  • 閉扉:車掌手動操作

JR西日本在来線のホームドア・昇降式ホーム柵は、車両側との通信を必要とせず、地上側の各種センサが列車の定位置停止・編成両数などを検知して自動開扉するシステムが採用されています。一方、閉扉は車掌による手動操作で行います。

システムの詳細は別記事で紹介しています。

在線検知センサ(右下)
※ホームドア稼働開始前に撮影
現在は撤去された大阪環状線京橋駅の編成検知センサ

高槻駅2・5番のりばは6両・8両・10両・12両とさまざまな編成両数が発着するため、複数個所に設置した編成検知センサによって編成両数を判別し、対応した範囲のみを制御します。

一方、大阪環状線も以前は「大和路快速」で6両編成が乗り入れていたため8両と6両に対応していましたが、2020年3月ダイヤ改正で6両編成乗り入れが廃止されたため、6両編成用の各種センサや乗務員操作盤なども撤去されました[2]6両撤退後に設置された駅は当初から非設置。。よって現在は8両編成以外の発着に対応していません

車掌用開閉操作盤
大阪環状線では発車メロディ用ボタンも隣接して設置

本タイプに関連した特記事項として、車掌用開閉操作盤がこれまでJR西日本の標準だった光電センサ式から、低コスト化を図った押しボタン式に変更されました。以降はこのタイプが新たな標準となっています。

3 おわりに

大和路線やおおさか東線でも老朽化した4ドア車を3ドア車で置き換える動きが進んでおり、3ドア車統一後には同タイプのホームドアが設置されるかもしれません。

一方、2024年度からは従来型よりも重量や受風面積を大幅に削減した「改良型可動式ホーム柵」の整備が始まり、今後整備されるホームドアは改良型を基本にするとのことです。ただし、引き続き従来型を設置する駅もあるようで、どのように使い分けされていくのか注目されます。

出典・参考文献

脚注

References
1 特急列車を除く。
2 6両撤退後に設置された駅は当初から非設置。

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