2022年1月27日
2024年7月2日

JR西日本のホームドア:基本情報

2024年6月末時点の整備ホーム数
(在来線)

16駅43ホーム

JR西日本在来線の可動式ホーム柵(以下:ホームドア)は、2010年度にJR東西線北新地駅で初めて整備されました。一方、ドア位置の異なる車種が混在するホームには通常のホームドアを設置できないため、2016年に高槻駅で本格導入された昇降ロープ式ホーム柵や、2023年3月に開業した大阪駅地下ホーム(うめきたエリア)の開口部を自在に可変できるフルスクリーンホームドアなどの新型ホームドアを駆使して整備を進めています。

今後は国が創設した「鉄道駅バリアフリー料金制度」を活用して、2032年度までに京阪神エリアの211駅でホームドア・昇降式ホーム柵あるいはホーム安全スクリーン[1]センサーにより旅客の転落を検知し、速やかに列車を止めるシステム。を整備することとしています。2024年度は西九条駅および弁天町駅にホームドアが整備される予定です。

整備状況

駅名をクリックすると駅ごとのTOPページにリンクします。

JR京都線・JR神戸線

整備
状況
ホーム数設置済み
ホーム数
稼働開始年度タイプ
(JR-A30)京都駅1522021年度:2番のりば
2022年度:5番のりば
昇降式
(JR-A38)髙槻駅662015年度:1・6番のりば
開業当初から設置
昇降式
2018年度:2・5番のりば3ドア
2020年度:3・4番のりば4ドア大開口
(JR-A40)JR総持寺駅222017年度
開業当初から設置
4ドア大開口
(JR-A47)大阪駅952017年度:6・7番のりば4ドア
2018年度:5・8番のりば昇降式
2022年度:21番のりば
開業当初から設置
可変式フルスクリーン
(JR-A58)六甲道駅412014年度:3番のりば昇降式
(JR-A61)三ノ宮駅442019年度:2・3番のりば
2022年度:4番のりば
2023年度:1番のりば
昇降式
(JR-A63)神戸駅522020年度:2・5番のりば昇降式
(JR-A73)明石駅422019年度:3・4番のりば昇降式
(JR-A74)西明石駅622023年度:5・6番のりば昇降式

嵯峨野線

駅名整備
状況
ホーム数設置済み
ホーム数
稼働開始年度タイプ
(JR-E02)梅小路京都西駅222018年度
開業当初から設置
3ドア大開口

JR東西線・学研都市線

駅名整備
状況
ホーム数設置済み
ホーム数
稼働開始年度タイプ
(JR-H41)京橋駅222015年度:1番のりば
2016年度:2番のりば
4ドア
(JR-H43)大阪天満宮駅222011年度4ドア
(JR-H44)北新地駅222010年度4ドア

大阪環状線

駅名整備
状況
ホーム数設置済み
ホーム数
稼働開始年度タイプ
(JR-O04)鶴橋駅222020年度3ドア
(JR-O08)京橋駅222019年度3ドア
(JR-O11)大阪駅222019年度3ドア
(JR-O14)西九条駅412024年度:1番のりば3ドア
(JR-O19)新今宮駅422021年度:1・4番のりば3ドア

タイプ・仕様

ホームドアのタイプは駅やホームごとに使い分けられており、発着する車種のドア位置が統一されているホームには通常のホームドア、車種によってドア位置が異なるホームには昇降式ホーム柵が設置されています。大阪駅21番のりばに可変式フルスクリーンホームドアが採用されたのは、将来的に昇降式ホーム柵でも対応しきれないほど様々な車種が乗り入れる見込みのためです。

タイプごとの仕様

駅・ホームによる仕様の違い

開閉方式・取り扱い

JR西日本在来線のホームドア・昇降式ホーム柵は、車両側との通信を必要とせず、地上側の各種センサが列車の定位置停止・編成両数などを検知して自動開扉するシステムが採用されています。一方、閉扉は車掌による手動操作で行います。

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動画

主な沿革

  • 2011年
    • 3月27日:JR東西線北新地駅で同社在来線初のホームドアが稼働開始。
  • 2013年
    • 12月5日:JRゆめ咲線(桜島線)桜島駅1番のりばで昇降ロープ式ホーム柵の試行運用が開始される。
  • 2014年
    • 3月31日:桜島駅1番のりばの昇降式ホーム柵試行運用が終了。
    • 12月3日:JR神戸線(東海道本線)六甲道駅3番のりばで昇降式ホーム柵の試行運用が開始。試行期間終了後も運用が継続される。
  • 2016年
    • 3月26日:JR京都線(東海道本線)高槻駅新1・6番のりばが使用開始。昇降式ホーム柵が日本で初めて実用化される。
  • 2017年
    • 1月~3月頃:六甲道駅3番のりばの昇降式ホーム柵が高槻駅と同型の量産機に取り替えられる。
  • 2020年
    • 2月1日:JR神戸線(山陽本線)明石駅3番のりばで昇降式ホーム柵が稼働開始。気動車の定期列車が発着するホームにホームドアが設置されるのは日本初。
  • 2022年
    • 3月6日:JR京都線(東海道本線)京都駅2番のりばで昇降式ホーム柵が稼働開始。列車の切り離し作業が行われるホームとしては初めての設置。
    • 10月19日:京都駅5番のりばで昇降式ホーム柵が稼働開始。列車の増結作業が行われるホームとしては初めての設置。
  • 2023年
    • 3月18日:大阪駅地下ホーム(うめきたエリア)が開業。21番のりばに世界初の可変式フルスクリーンホームドアが導入される。
    • 5月27日:JR三ノ宮駅1番のりばの昇降式ホーム柵が稼働開始。寝台特急「サンライズ瀬戸・出雲」が停車するホームとしてはJR西日本以外の区間も含めて初のホームドア。
  • 2024年
    • 6月28日:大阪環状線西九条駅1番のりばでホームドアが稼働開始。従来より軽量化を図った「改良型可動式ホーム柵」が初めて導入される。

出典・参考文献

脚注

References
1 センサーにより旅客の転落を検知し、速やかに列車を止めるシステム。