2021年8月24日
2024年3月19日

京急電鉄のホームドア:基本情報

2024年2月末時点の整備率

22%

(14駅37ホーム/72駅172ホーム)

※東京都が管轄する泉岳寺駅は除いて計上

京浜急行電鉄のホームドアは、2010年10月21日に開業した羽田空港国際線ターミナル駅(現:羽田空港第3ターミナル駅)で初めて設置されました。その後、2019年に京急線で唯一の4ドア車だった800形が引退したことで車両ドア位置が揃ったため、主要駅を中心に本格的な整備が始まりました。

直通運転を行っている都営地下鉄浅草線と同じくQRコードを用いたホームドア制御システムを導入しており、2018年10月頃に羽田空港第3ターミナル駅で初めて本格導入され、以降すべての設置駅で採用されています。

今後は2030年代中ごろまでに全駅へのホームドア・固定柵の設置を目指すとしています。2023・2024年度は現時点までに梅屋敷駅・金沢文庫駅3・4番線で整備が完了し、八丁畷駅・弘明寺駅・杉田駅などの快特通過駅でも順次整備される予定です。

整備状況

整備
状況
ホーム数設置済み
ホーム数
稼働開始年度
(KK08)平和島駅442020年度:3・4番線
2021年度:1・2番線
(KK10)梅屋敷駅222023年度
(KK11)京急蒲田駅642019年度
2・5番線は固定柵を設置
(KK16)羽田空港第3ターミナル駅222010年度
開業当初から設置
(KK17)羽田空港第1・第2ターミナル駅222018年度
(KK20)京急川崎駅742020年度:京急本線ホーム
(KK29)京急鶴見駅332020年度
(KK35)京急東神奈川駅222022年度
(KK37)横浜駅222019年度
(KK39)日ノ出町駅222022年度
(KK44)上大岡駅442019年度
(KK49)金沢文庫駅422023年度:3・4番線
(KK54)追浜駅222021年度
(KK58)汐入駅222022年度

タイプ・仕様

ホームドア設置に伴い4ドア車の800形を置き換え、全ての車両が3ドア車または2ドア車に統一されたため、いずれの駅も一般的な腰高式が採用されています。設置時期や駅ごとにメーカー・タイプは異なっており、汐入駅ではJR九州の筑肥線などと同じ「軽量型ホームドア」が採用されています。

また、同じホームでも場所によって開口幅が僅かに広かったり、二重引き戸タイプが採用されている号車もあるのが特徴です。これらは車種による多少のドア位置の違いに対応するためだと思われます。

泉岳寺駅のタイプはこちらで紹介しています。

タイプごとの仕様

駅による仕様の違い

開閉方式・取り扱い

京急電鉄のホームドア開閉方式は、車両側の改修を必要とせずに編成両数・ドア数の判別およびホームドア開閉を自動化できるQRコードを用いたホームドア制御システムが採用されています。同システムを開発したのは東京都交通局ですが、日常的に様々な車両が入り乱れ、連結・切り離しなど複雑な運行形態を行っている京急にとって最適のシステムと言えます。

関連記事

動画

主な沿革

  • 2010年
    • 10月21日:羽田空港国際線ターミナル駅(現:羽田空港3ターミナル駅)が開業。同社初のホームドアが設置される。
  • 2018年
    • 10月頃:羽田空港国際線ターミナル駅のホームドアにQRコード式制御システムが世界で初めて本格導入される。
  • 2019年
    • 2月21日:羽田空港国内線ターミナル駅でホームドアが稼働開始。
    • 8月9日:京急蒲田駅3・6番線でホームドアが稼働開始。12両編成対応ホームとしては初の整備。
  • 2020年
    • 6月25日:京急川崎駅6・7番線でホームドアが稼働開始。列車の切り離し作業に連動して開閉するホームドアは日本初。
    • 12月19日:京急鶴見駅1番線でホームドアが稼働開始。鶴見に本社を置く京三製作所の製品が京急では初めて採用される。
  • 2021年
    • 3月20日:京急鶴見駅2・3番線でホームドアが稼働開始。1番線と同じく京三製作所製で、3番線の扉部分にはパンチングで「けいきゅん」がデザインされる。
  • 2022年
    • 4月23日:汐入駅でホームドアが稼働開始。同社初の「軽量型ホームドア」が採用される。

出典・参考文献

脚注